リンパ液がスムーズに流れるためのポイントは、次の3つです。
①鎖骨
胸骨と鎖骨をつなぐ、「胸鎖関節」の部分を指します。
この部分は、胸管という太いリンパ管につながる場所なので、
とても重要といえます。
右側には右胸部、右腹部からのリンパが注ぎ込み、
左側にはそれ以外の全身のリンパが流れ込んでいます。
そこから静脈に混ざり、心臓へと戻っていきます。
左側へは、全身の70%のリンパが流れこんでいるわけですね。
ということは、この部分の流れが悪くなれば、
他のポイント(脇の下、鼠径部)の流れをよくしたとしても、
最終的なポイントでリンパが流れ切らないということになるわけで、
その意味でも、とても大切な場所ということですね。
②脇の下
脇の下は、「腕神経叢」という、腕にいく神経の束が通るところです。
さらに腕と体幹を行き来する血管やリンパ管も、ここを通ります。
真夏、ノースリーブを着る機会も多いと思いますが、
振り袖などといって、気になる女性もちらほら。
でも、健康な人なら、脇の下がすっきりえぐったようにくぼんでいるもの。
逆にここに、つきたてのお餅のようなしこりがあると、
血管やリンパ管が圧迫され、十分な機能を果たせなくなります。
③鼠径部
いわゆるパンツのゴムの線上にあたるところ。
恥骨の出っ張りのふもとを触ってみると、ペコッとした凹みがありますね。
ここが大腿三角といわれる場所。
ここには、下肢と腹部を行き来する、血管・リンパ管・神経が通っています。
この部分が圧迫されると、下半身の血流やリンパの流れが悪くなります。
健康な人なら、大腿三角の部分はペコッとしていますが、
ここが膨らんでいたり、固くなっていたら、
血管やリンパ管が押しつぶされた状態にあると考えてよいでしょう。
以上の3つが、リンパ液の流れにかかわるチェックポイントです。
どの場所も、自分でできるので、早速チェックしてみましょう。
自分の状態がわかれば、日々の小さな体調の変化も、
もしかしたら、これが原因かもと初期判断ができますね。
なんとなくだるい、疲れがとれない、肩がこる、腰が重い。
日常的に感じるトラブルの原因は、リンパにあるかもしれませんよ。