脚の付け根が痛んだり、膝が痛いといった症状は、中高年の人たちが訴える不調に多くみられ、背骨の老化が原因で起こることもあります。
また、膝を安定させる太ももの筋肉が硬くなると膝の痛み、腰椎と骨盤をつなぐ腸腰筋や骨盤と股関節をつなぐ臀筋群が硬くなると、脚のだるさを引き起こします。
いずれにしても放置しておくと、さらなるトラブルを引き起こしかねないので、早めにセルフケアを行って予防に努めましょう。
◎脚の付け根の痛みを改善するマッサージ
〈臀筋マッサージ〉
歩く、立つといった動作に欠かせない筋肉(主に中殿筋、小殿筋)をゆるめ、脚の緊張をやわらげましょう。
①骨盤の前にある骨の出っ張った部分より後ろ側に指先をあてます。
②指先を合わせるように圧をかけましょう。
※骨盤と大腿骨をつなぐお尻の筋肉を刺激します。
ここの筋肉がゆるむと、骨盤が正しい位置になります。
◎膝の痛みは股関節と足首の位置の悪さが原因
股関節と足首の位置が悪いと、間にある膝に痛みが起こることがあります。
また、骨盤についている太ももの筋肉(大腿四頭筋)が弱ることも、膝の痛みの原因のひとつです。
〈膝上マッサージ〉
①膝上の外側に指先をあてます。
②指先を押し込むように圧をかけ、内側も同様に圧をかけます。
③上下に動かして刺激してもよいでしょう。
※肘や手の付け根(手根部)でもみほぐしてもいいですね。
〈大腿四頭筋マッサージ〉
①太ももの外側に手をかけ、腕に体重をのせて太ももに圧をかけます。
〈内転筋マッサージ〉
①脚をくずして座り、太ももの内側に手の付け根をあてます。
②脇をしめ、肘を入れるようにして体重をかけて押します。
※大腿四頭筋、内転筋ともに、膝の真上は避けて行いましょう。
◎脚がだるい、しびれるなどの症状に効くマッサージ
腰に疲労がたまると脚のトラブルが現れます。
腰やお尻の筋肉の問題で、多くは骨盤や股関節の歪みを伴います。
〈ふくらはぎマッサージ〉
ふくらはぎの筋肉が張ると、骨盤を歪ませる原因に。
①片方の脚だけあぐらをかき、ふくらはぎの内側を上にむけ、脛骨(すねの骨)の際に親指をあてます。
②手首を自分の胸のほうに返すようにして圧をかけます。
※ふくらはぎ全体をもみほぐすようにするとさらに効果的です。
〈腎兪ポイントマッサージ〉
①ツボにこぶしをあて、上から反対側の手をあてます。
②膝を立てて仰向けになり、圧をかけましょう。
※ツボの見つけ方→へその高さで腰に手を置き、自然に親指が届くあたりです。
腎が弱って脚の症状が出ている場合、ある程度の圧でも、痛気持ちいい感覚が得られるでしょう。