身体の状態は背中のツボに現れるといわれるほど、背中には大事なツボが集まっています。
内臓の疾患は、経絡を通じてツボに反応を表すのですが、その反応が、身体の痛みや皮膚のヘコミ、こりといったものなんですね。
ツボは、WHO(世界保健機関)に認められているものだけでも、およそ360もあります。
代表的なツボは督脈(背中側を通り、全身の陽の気をつかさどる経絡)や、膀胱経(目〜頭〜背中〜脚〜足先まで通る長い経絡)に集まっています。
とくに背骨の両脇に沿っている膀胱経は、腎臓と関わりが深く、主に背骨から神経でつながっている内臓の反応が現れやすいラインです。
たとえば、背中にある大事なツボのひとつに膏肓がありますが、これは慢性疲労に効果が高いツボ。
この症状を訴える人に共通するのが、姿勢が悪い、呼吸が浅い、内臓の不調があるということです。
膏肓を押すことにより、内臓や気の変調を改善しながら、同時に姿勢の改善や背骨の健康にも効果が期待できます。
◎健康のためには「腎」をケアすること
さて、健康体になりたいと思うなら、腎臓を健康にすることが重要です。
腎臓は生殖・成長やホルモン分泌、体内の水分のコントロールまで大きな役割を果たしていますからね。
そこでまずは「腎の元気度」をチェックしてみましょう。
①髪が抜けやすくなった
②歯が弱くなった
③耳鳴りや難聴になった
④膝が痛くて力が入らない
⑤足腰がだるいと感じる
⑥腰痛を感じることが増えた
⑦物忘れが多くなった
⑧夜、トイレに行く回数が多くなった
⑨不安感がある
⑩ちょっとしたことで驚いたり動揺しやすい
こちら、4つ以上あてはまった人は、腎が弱っている可能性大です。
健康になるには、弱った腎をケアする必要があります。
◎腎を高め、背骨を健康にする方法
腎の元気度がわかったところで、腎臓の力をもっと高めて元気になるための日常生活の5つのポイントをご紹介しますね。
1)食事
納豆やオクラなどのネバネバ食材や、黒豆などの黒い食材がおすすめです。
さらにほてりを感じるという人は、豚肉、豆腐、百合根を。
冷えを感じる人にはラム肉、牛肉、鶏肉、エビ、ショウガ、シナモンなどが効果的です。
2)運動
息が上がるような激しい運動はエネルギーを消耗してしまうので、ウォーキング、ヨガ、太極拳などゆったりした動きのものがおすすめです。
3)下半身の強化
下腹と下半身を活性化させることで、エネルギーを充実させることができます。
肛門や会陰の周りにある骨盤底筋を力を入れてひきあげるようにするといいでしょう。
4)深い呼吸
腎は吸う息と深い関係があり、気を下腹(丹田)に納める作用があります。
下腹まで下ろすようなイメージで深い呼吸をすることで、気持ちも落ち着き、身体もリラックスできます。
5)性生活
パートナーとのコミュニケーション、気の充実にも、性生活は本来とてもよいものです。
ただし、過剰になると腎の精を消耗することになりますので、特に男性は過剰な射精は控えたほうがよいでしょう。